第9章 喪失


 陰毛を全て剃り取られた優華の恥丘の上を前田は毛があった時のように優しく撫でまわしていた。


「さて……そろそろその足を開いてもらいましょうか。私の我慢にも限界って言うのがあって……」


 撫でまわしながら優華の太腿に跨って座る前田が上体を倒し、左手を地面において体を支え、もう一方の手で彼女の豊かな乳房を押し潰すようにして置くと顔を近付けて優しく、控えめに言った。しかし、顔を近付けてきた前田に対して優華はぷいと顔を横に背けた。


「……い、いい加減にして……もういいでしょ……」

「でも、今のままで解放すると婦警さん、仲間に言うでしょ? この事」


 前田はそう言うと手をかけた優華の乳房をそっと撫でた。その時、前田の指が優華の乳首に当たったり、その間に挟めたりと巧みに刺激を与えた。


「……んっ!」


 優華は胸の敏感な部分から震えのように伝わる刺激に一瞬、きゅっと下唇を噛んだ。前田の指遣いに優華は前田の質問に答えを返す余裕を失い、その口から言葉は出なかった。

 前田は胸の刺激に耐える優華の表情を見ながらさらに続けた。


「この程度の事ではまだ人に言えるだろ? だから……人に言えないような事を……」

「……い……言わない……」


 悶えるようにして耐える優華の口から弱々しくそんな言葉が漏れて来た。優華は顔を横に向けたまま横目で前田の顔を切なそうな眼差しで見た。


「誰にも……言わない…………こ、こんな恥ずかしい……事……だから……だから……高橋さんを……私を……」


 優華がそう言ったその瞬間、一瞬前田の口元から白い歯が輝いた。そして何かの合図のような目配せを他の三人に飛ばすとさっと腰を上げて立ち上がった。


「今だ!」

「そ、それ!」

「足開けよっ!」


 前田が腰を浮かせた瞬間、優華のロングブーツに包まれた足を掴んでいた野村と吉田が優華の両足を左右にぐいっと股を裂くように開かせた。


「いやあああああああっ!」


 胸の刺激に抗する為に一瞬、足を閉じる意識が薄れ、力が僅かに抜けていたのだ。慌てて足に力を入れようとするが後の祭。あっという間に両足を膝下まで下ろされているパンティとパンストが伸びる範囲までに大股開きにさせられ、膝も曲げさせられてM字の形にさせられた。

 立ちあがった前田は優華のM字にされた足の方に行き、その眺めを見た。

 M字に開脚させられた優華の足。しかし膝下で伸びるパンストとパンティが彼女の足の開く範囲を狭め、いかにも邪魔に見えた。


「邪魔だな、これ。前田さん、パンティとパンストとブーツを脱がせましょう!」

「……片足だけな……俺がする」


 吉田の提案に前田は少し考えると余り乗り気でなさそうに答えた。パンストとパンティを脱がす為には仕方ないと考えたのだ。

 前田は真っ直ぐ地面に対して立てられた優華のブーツに纏われた左の脹脛にそっと手をつけると、その内側を縦に走るブーツのジッパーに手をかけた。

 ジジ……ジジジジジジ……。

 愛しそうにゆっくりと前田はジッパーを下ろしていった。前田の手には優華の足ががくがくと軽く震えているのが感じられた。


「やめて……やめて……」


 スカートやパンティを脱がされた時よりも優華はなぜかブーツを脱がされようとしているこの瞬間が恐ろしく、そして恥ずかしく感じられた。耐えるようにキュッと目を閉じ、震えるような弱々しい声でそう言い続けていた。

 そんな中、前田はブーツのジッパーを優華にもわかるようにゆっくりとゆっくりと下ろしていった、そしてジッパーが一番下まで下ろされ、左の脹脛からつま先まで締めつけているようにぴったりと嵌っていたブーツが緩んだ。


「よし」


 前田は少し、優華の足を上げさせると丁寧にブーツを持ち、踵からそっと脱がせ始めた。

 なめした皮とストッキングのナイロンが擦れ合いながら優華の足から黒いレザーのロングブーツが脱がされた。前田はそれをじっと見るとそっとさっきまで優華の足が入っていた部分に顔を近付けた。

 前田の顔にむんと優華の体温と汗で温まり、蒸れた空気と臭いが当たる。前田はふっと小さく笑った。


「こんなに汗をかいて、ブーツの中が蒸れて……水虫になるよ」

「……それは…………」


 優華の口からそれ以上の言葉は出てこなかった。

 普通はこんなに蒸れない。こんな目にあったからいつもよりも汗をかいて、しかもブーツを履いている時間が長くなったから。

 だが、そんな事を言っても男達はまともに取り合わず笑いのネタにしか取ってくれないと諦めにも似た思いが頭を過ったのだ。

 言葉が返って来ない優華に前田はふふっと思わず軽く笑い、ロングブーツのジッパーをジッと一気に引き上げてその形に直すと、優華の肩を押える松永にそれを手渡した。


「婦警さんに自分のブーツの中がどれだけ蒸れてるか、教えてやれ」

「あ、それいいすね」


 松永はニヤッと笑うとブーツを受け取り、ぐっと優華の顔を固定するように制帽を被った頭を掴むと、鼻にブーツの足を入れる部分を押さえつけた。


「いやああああっ!」

「ほーら、こんなに臭いんだぞ〜。婦警さんのブーツの中」


 優華は顔を背けようにも頭を押さえつけられてそれが出来ない。ついでに両足もM字で押えられている為に足も動かせない。腰から上を左右に振って拒絶を示すしかなかった。

 優華の鼻にはブーツの中から蒸し出されるようにして漂う不快な体臭や湿っぽく暑い空気がどんどん入り、彼女の鼻腔を刺激した。


「うっ! いやあっ! ゲホッゲホッ!」

「へっ、自分の足の臭いでむせ返ってら」


 優華がせき込むと松永はブーツを優華の顔から離し、ぽいとそばに放り投げた。蒸した空気の発生源が鼻先からがなくなりすうっと冬の冷たい空気が優華の鼻を洗った。


「はあはあはあ……」


 必死に新鮮な空気を取り入れようと荒く息をしたその時、不意に自分の下半身に他人の強い視線を感じた。


「ふ、婦警さんのおまんこ……」

「全然使い込んでないみたいだな!」


 優華がはっとして僅かに顔を上げると左足からパンストとパンティが抜かれ、さっきよりも足を大きく開かされていた。そしてその真ん中の部分を野村、吉田、そして前田がじっと見ていたのだ。


「い、いやああああああああっ! 見ないでっ!」


 優華の顔が一気に赤く染まり、駄々をこねるように激しく首を左右に振った。優華は足を閉じようと力を入れたが、大の男が二人がかりで抑え付けている為に膝頭が僅かに左右に動く程度にしか動かなかった。

 野村と吉田の興奮する様子を見た肩を押え付けている松永が肩を押えながら身を乗り出さんばかりにして見ようとしていた。


「前田さん、どんなんですか!」

「見てみろよ」


 前田が悪戯っぽくそう言うと松永は優華に反対側から覆い被さるようにして体を倒し、優華の上半身から彼女の下腹部を見た。

 陰毛を全て剃られた丘の向こうに少々の剃り残しを見つつ、普通の肌の色とは違い、サーモンピンクのリップを引いた唇のような襞。その奥にピンク色で両生類の皮膚のようななんとも言えぬ感触の壁が続く女体の秘境とも言えそうな陰部がそこにあった。

 そしてそこから尿かあるいは下り物かの臭いが漂っていた。


「うひょ〜、やっぱいいっすね! でも、もうちょっと洗ったほうがいいんじゃねえか?」

「み……見ないで……見ないで……」


 自分の股間に一心に集められた男達の視線が痛いほど感じられる。優華は顔を赤くさせ、か細い声で何度もそう請い続けた。

 前田はそっと医者が患者を見るように優華の陰部に手を伸ばすと右手で彼女の割れ目を左右に開いた。


「ひいっ! さ、触らないで!」

「見ろよ」


 優華のビクっとした反応も無視して前田は大陰唇を開き、その奥を三人に見せた。


「やっぱり婦警さんって嘘はつかないんだ……処女膜が見える」

「前田さんはコレを破るんですか〜。か〜っ、うらやましい!」

「い、いやあああっ! 許して! お願い!」


 強制的に処女を喪失させられるまでのカウントダウンが始まったかのような状況に優華は泣きわめいた。しかし、優華の目からは枯れ果てたのか涙はこぼれなかった。

 松永は優華の秘部から顔を離し、乱れる彼女の顔に顔を近づけた。


「婦警さん、もう二十歳なんだろ? まだ処女ってのはまじめにも程があるぜ。もっと男とヤレよ!」


 そう言いながら松永は優華の頬をぺちぺちと彼女を小ばかにするように軽く叩いた。


「そうだそうだ! 今は中学生や小学生でも援交するくらいなんだぞ!」


 松永の言葉に吉田が続く。優華は首を左右に振りながらこれから起こるであろう事への恐怖に震えた。


「そ……そんな……やめて……やめて……」


 そんな優華のか細い声を耳にしながら前田はふっと小さく笑うと処女膜を破らないよう、丁寧に自分の人差し指を割れ目の中に入れていった。


「いやっ! ああああああっ!」


 肛門の時とは違った異物の挿入感が優華の下腹部を走る。その瞬間に優華はびくんと全身を弓のようにしならせて敏感に震えた。


「感度は良好みたいだ」


 そんな優華の反応に前田は悪戯っぽくもう一つ笑った。優華の中に入った彼の指に熱いとも思えるくらいの体温が感じられ、同時に人差し指を締め付けるように中の肉壁が迫っていた。前田はゆっくりと焦らすように肉壁を人差し指で撫で、微妙な刺激を与え続けた。

 すると少しずつサーモンピンクの優華の陰部が赤く、充血するように染まっていった。


「締め付けもいい具合だ……処女はやはり違うな」

「さ、最近の高校生やOLじゃ少ないんだな」


 処女の秘部に指を入れる様子に傍観者のはずの野村も結構興奮しているようである。前田はこくっと一つ頷くと、彼女の下腹部から腹、肌蹴た紺色の制服とシャツの間から見える胸、そして制帽が被っている頭となめるように視線を上げた。


「しかもただの処女じゃない。処女の婦警さんだ……普通以上に楽しめる……やっぱり婦警には処女が多いのか?」


 こねくり回すように前田は指を優華の中でうごめかし続けて軽くそう訊いた。下腹部を走る違和感、嫌悪感、そしてその隙間をつくように瞬間瞬間に顔を出す気持ちよさを耐えながら優華は首を左右に振った。


「そ……そんな事……よく知らない……あっ……でも……みんな……か、彼氏は……」

「じゃあ、処女率は低いんだ……警察の人も結構遊んでるんだなあ」


 前田がそんな事を言っていると、彼の指に湿り気を感じた。


「ん? 少し……濡れてきたみたいだな」


 ぽつりとそう呟くと前田はそっと指を優華から抜いた。


「婦警さんは処女でも知ってると思うけど、濡れたって事は体が何か入れてほしいって言ってるんだ」

「ち、違うっ! そんな事じゃない! それはあなた達が勝手に……」


 赤く充血しつつある陰部に対して顔は顔面蒼白。そんな顔を引きつらせて必死になって優華は自分の体が濡れた事を否定した。

 否定しなければ本当にここに入れられる。

 まるでそんな強迫観念が優華を突き動かしているようであった。しかし、優華の顔を見ている松永がそんな優華の言葉に大笑いをした。


「何言ってるんだよ! 婦警さん! 前田さんが指を入れてる間気持ちよかったろ?」

「き、気持ちよくなんかない……あ、汗だから……」


 自己否定に躍起の優華。前田はふふんと一つ笑った。


「そうか……じゃ、味見して判別しよう」


 にやっと笑いながら前田は優華の陰部に顔を近づけた。そして熱とむん、と若い女臭を発散する優華の陰部に口をつけ、ミルクをなめる犬のように優華のそこをなめ始めた。


「いやっ! ああああっ! いやだああああっ!」


 前田の舌は指よりも巧みに、そして的確に優華自身を舐めた。丁寧に外側から徐々に唇、歯茎、舌……難攻不落の城を落そうと外堀からじっくり攻めるようにゆっくりゆっくり舐め回していく。

 気持ち悪い。不快でしかないその感触に優華は顔をしかめ、下唇を噛んでそれに耐えた。


「ふふふふふふ……」


 優華の陰部を舐める前田からは笑い声のような荒い鼻息が彼女の肌にかかる。扇の要から彼女の顔をうかがいながら前田は舌をちろちろと動かす。


「いやだ……いや……もう……もうやめて……」


 顔をうかがう前田に目が合い、優華は哀願するように言う。しかし、前田はその舌の動きを止めない。


「まだ感じない、婦警さん?」


 松永のおちょくるような言葉に優華は彼の方を見た。


「い、いい加減にしてよ……感じるなんて……気持ち悪いだけよ……そんな……そんな事をいいって感じる人なんかいない……」

「……不感症じゃねえのか?」


 ははっと冗談ぽく松永が笑う。


「前田さん、濡れて来ません?」


 今度は前田に視線を落す。すると前田は彼女から顔を上げて松永を見た。


「全然。さっきちらっと濡れただけだ……」

「へえ。婦警さんってやっぱりアソコも固いんだなあ」


 ちらっと再び優華を見る。


「……無駄よ……あ、あなた達みたいな獣の都合でどうにかならないんだから……もう……諦めて……」


 僅かな望み。男達が思い通りにならない事で諦めてくれる。

 そう思って優華は言った。だが、そんな一縷の望みを優華が抱いている事はお見通し。前田は優華の彼女自身に顔を再び埋めようと顔を近付けて呟いた。


「どうにもならないのならどうにかする。代わりに濡らしてやるよ」

「えっ!」


 優華が考えもしていなかった答え。少し驚いたようなきょとんとした顔を見せたと同時、前田は再び彼女の秘所に顔を埋めて舌を動かし始めた。


「いやああああっ! もうやめて!」


 今度はさっきとは違う。

 さっきは何かを誘おうとするかのように丁寧にゆっくり。しかし、今回の舌の動きはもっと激しい。舌先でなぞる、ではなく舌の表側全体を使ってべろんべろんと、まるで大型犬がじゃれつくような大きな舌の動きを見せた。それは舌や口の中の唾を優華の秘所全部に塗りつけようとするような、そんな動きだった、


「やだやだやだ! やめて! お願い! 変な所舐めないでえ!」


 優華は狂ったように首を左右に振り、駄々を捏ねる子どものように叫んだ。しかし、前田は止めるどころかその舌の動きを大きくし、外側を嘗め尽くすと裂を割ってその中も満遍なく大きく舐め尽くしていく。


「嫌っ! こんなの……こんなのいやああ!」


 その舌の動きに快楽や快感はない。ただ不快なだけ。


 アソコを舐められちゃって気持ち良くてイッちゃったあ。


 ませた友人の自慢話が不意に浮かぶ。

 そんなの、嘘。気持ちいいなんて。ただおぞましいだけじゃない――。

 不快ではない感覚と言えば僅かにくすぐったいかなと思う程度。今まで味わった事のない不快に優華の目から乾いたはずの涙が再び溢れてきた。

 くちゃ、ぴちゃ……

 何かを咀嚼するような音。


「濡れてきた?」


 脳天気に松永が訊く。優華は強く首を横に振った。


「私は何もやってない! あなた達が濡らしているだけよ! もう止めて! いいでしょう!」


 哀願するように松永に優華が叫ぶ。


「そうだな」


 ぱっと、不意に前田が舌を口の中に閉まってそう言って優華から離れた。舐め尽くされたのか、前田の唾で濡れた秘所全体がひんやりと外気の冷気に冷やされる。

 不快から開放された。

 優華は一瞬、ほっとした。しかし、それも束の間だった。


「ひっ! な、何をするの!」


 前田を見た瞬間、優華の顔が引きつった。

 前田はいつの間にか作業服のズボンを下ろし、その下のトランクスも下ろしていた。優華の陰部を攻めていた事が前戯として働いたのか、その肉棒は真っ赤に熟れ、固くなっていた。


「これだけ濡れればいいだろ」

「いや……いや……」


 優華は最大までに大きくなった前田の肉棒を前に絶望感に苛まれたせいなのか、悲鳴をあげたりわめいたりせずに呟くような小さな声で首を左右に振るだけだった。


「婦警さん大丈夫だよ。前田さんのテクですぐに自分で濡れてぬるぬるになるからさ」


 ははっと笑いながら松永が言う。

 前田は無言でゆっくりと優華のM字に開かれた足の真ん中に腰を下ろすと両手で優華の腰を持ち、ひょいとそれを持ち上げた。


「いやっ……やめて……やめて……お願いだから……これ以外の事だったらなんでも言う事はきくから……」


 引きつった顔の優華の口からこぼれるようにそんな言葉が漏れる。その顔には恐怖と絶望と怯えが浮かび、凛とした婦人警官の表情は全くない。

 唾で塗らされた優華の秘所の入口に一足先に自分でぬらぬら濡れた前田の怒張した肉棒の先が付く。つん、と濡れているのに熱さが下半身から優華の全身に走る。


「……やめて……お願い……」


 恐怖で小さく震える優華。潤んだ目を真っ直ぐ前田に向けて哀願した。


「入れるぞ」


 前田はそれを無視。素っ気無くそう言うと優華を割って進入を開始した。


「いやあああああっ! いっ! 痛い!」


 全ての願いが砕かれて体内への蹂躙が始まる。そのおぞましさに優華は狂ったように首を左右に振って叫んだ。

 ゆっくりとゆっくりと進入を続ける。前田の肉棒の先っぽが彼女の中に入り込むとそこで腰を止めた。


「痛い! 痛いからやめて! 抜いて! お願いだからああ!」


 異質な物が体内に入って優華は軽いパニックに陥っていた。泣き叫び、首を振り暴れた。前田はそんな優華を見てくすっと笑った。


「痛いのは一瞬だ。行くぞ」


 軽く、腰を引いた次の瞬間、一気に前田の棒が関門に突き立てられた。

 その瞬間、何かが「破けた」と言うより「千切れた」ような音がし、肉棒と優華の肉壁の間から赤い鮮血が流れてきた。優華の白い太腿の内側に赤い鮮血の筋が描かれる。


「ぎゃあああああっ! 痛い! 痛いいいいっ! もうやめてええ!」


 今まで聞いた事のないような悲鳴。それは彼女の処女膜が叫ぶ断末魔のように聞こえた。痛みと衝撃に背を弓鳴らせて叫んだその声は森の中に響き渡った。

 前田は優華の悲鳴を一頻り聞くと腰をゆっくりと前後に動かし始めた。

 前田の腰のピストン運動と共に優華の鮮血が淫靡な音を立てる。処女膜の鮮血は前田の動きと共に押し出されるように外へ流れ出て、前田の肉棒や自分自信の性器を赤く染めた。


「いやっ! やめて! う、動かないで! 痛いいっ! 抜いてっ!」


 優華はキュッと目を閉じ、首を激しく振りながら何もない空に向かって叫び続けた。

 自分の性器から聞こえる音、自分の体内を貫いたり引き抜かれたりする感触、そして性器からの経験した事のないような深い痛み。

 最初で最後の処女喪失がこんな形でされるなんて。

 優華は自分の下腹部で起きる様々な感触を感じながら深い絶望の中に落下し、同時に自分の心に深く何かが刻み込まれてゆくのを感じた。


「……動くなって……こんなにきゅうきゅう締めつけてるんだ。動いて欲しいって望んでいるんだよ」


 前田は囁くようにそう言った。処女特有のほぐれのない柔肉。その感触を味わっているようである。


「そんなの望んでない! やめて!」


 必死に否定するように優華は首を振る。しかし、挿入を受けた彼女自身は歓待するようにそれを受け入れて彼女の知らない所で前田を締めつけた。

 前田の腰が優華の体を突き上げ、その肌が何度もリズミカルにぶつかりあう。


「いやっ! いやっ! いやああっ!」


 突き上げられて揺れる体に違和感としか言いようのない挿入感が襲う。ぬるぬるっとした、何とも言えないその感覚に優華はただただ嫌悪を抱くだけだった。


 昨日の夜、彼とエッチしちゃった。すっごい気持ち良くて初めてイカされちゃった。


 また昔の女友達の自慢話が蘇る。

 それも嘘だ。気持ちよくなんかない。気持ち悪くて痛いだけ。

 気持ち良さの欠片もないただの性行為。優華は身も心も切り刻まれる現実にただ叫び、泣くしかなかった。そんな思いを知る事もなく、優華の性器は鮮血でさらに濡れ、前田の肉棒のピストン運動を助けていた。優華の思いとは裏腹に。


「かはあっ! もう……やめて……やめてえっ! 壊れる!」


 優華の体は前田の突き上げで揺れ、露になった乳房もゆさゆさと揺れる。


「少しだけ濡れたか? もう血は止まるくらいだが」

「そんな事はない! もうやだっ! やだああああっ!」


 女としての体の反射行動なのか、前田の言うように彼女の肉体が潤滑油を僅かに染み出させたようだった。それを感じたように前田の腰の動きがさらに早まり、優華の腰を掴む手にも力が入った。優華はただ首を振りながらわめくしかなかった。


「あああああっ! いやあっ! た、助けて! 誰かあああああっ!」 


 鮮血が揺れる音、優華の悲鳴、肉体がぶつかり合う音。様々な音が優華と前田を包み、それが前田を興奮させ、優華を絶望の淵に叩き込んだ。


「す、すげえ……」

「さ、さすが前田さんなんだな……」


 そんな二人を吉田と野村は生唾を飲んで見ていた。二人はいつの間にか優華の足から手を離し、立って前田の婦人警官、優華に対するレイプを見ていた。


「前田さんがこんなに力が入るの、珍しいよなあ」


 吉田と野村とは対象的に松永の方は出来る限り前田と優華に近付いて前田から受け取ったデジカメで優華処女喪失の一部始終を収めていた。ファインダーを覗くその表情はにやつき、何か楽しい冒険活劇でも見ている子供のような目をしていた。


「ブーツを履いた処女の婦警……前田さんにとって完璧なんだろう……このターゲット」


 そう呟いたその時、前田の腰の動きに僅かながら変化が出てきた。松永はそっと前田に寄った。


「疲れて来ましたか?」

「……そろそろ……イク…………」

「!」


 搾り出すような前田の声に優華は閉じていた目を一瞬、はっと開いた。経験がなくても前田の呟きの意味は理解できた。


「いやああああっ! やめてっ!」


 優華は顔を上げ、自分の下腹部を突き上げる前田を見て哀願するように叫んだ。そんな声に前田ではなく松永が反応してへっと軽く笑った。


「中で出しちまいましょう! いい写真が撮れますよ!」

「……無論だ」


 前田の腰の動きが早く小刻みな物から再びゆっくりと深く突き上げるようになっていった。もう前田の肉棒は限界寸前のようである。


「だ、だめえええええええっ! やめてえええええっ! 赤ちゃんができるから!」

「イクぞっ!」

「ひいいやあああっ! やだ! 赤ちゃんができちゃう! やめて! いやああ! 助けてええっ!」

「イクっ……うあああっ!」


 前田の落ち着いた声が急に一オクターブほど上がった次の瞬間、


「あっ! ああああ……!」

「いやあああ……!」


 前田の肉棒がぶるんと僅かに震えるとその先端からおびただしい量の白濁液が優華の中にブチまかれた。優華は自分の中に生暖かい液体が撒かれる様子を見る事は出来ていないが、その一滴一滴まで中に撒かれる感覚を覚えた。そして、一気に強張っていた全身から力がすうっと抜けていった。

 出す物を出してやや萎えて来た肉棒を前田が優華から初めて引き抜く。その割れ目からどろっと鮮血混じりの白濁液が流れ出てきた。


「はあはあはあ……よかったよ婦警さん」


 前田は肩で息をしながら全身の力が抜けて糸の切れた操り人形のようになっている優華に優しくそう声をかけた。そしてそっとその顔に自分の顔を迫らせると半開きで息をする優華の唇に自分の唇を重ね合わせた。


「んん……」


 前田はもう何の抵抗もしない優華の口の中に自分の舌を滑り込ませ、ぴちゃぴちゃとテイスティングするようにその口を堪能すると、そっと優華の唇から離れてその口に自分の肉棒の先端を近付けた。


「舐めて奇麗にしてください。松永のように」

「……あ……」


 優華は条件反射のように口元に来た肉棒に自分の舌を伸ばしその先端を舐め始めた。もう拒む事は出来ないと膣内発射をされて悟ったようである。

 肉棒には前田の精液に加えて自分の愛液、そして自分の鮮血が付着していた。優華はそれを丁寧に舐めて取って行った。

 優華の性器からはまだ鮮血混じりの白濁液が流れ出ていた。



 

「本当に……これでいいでしょ……高橋さんと私を解放して……」


 しばらくして。仰向けのままで転がされた優華は息が整うと前田や松永にそう言った。

 前田のレイプが終っても優華の後ろ手に嵌められた手錠はそのままであり、とても解放されるような雰囲気ではない。

 それどころかこの山の中にこのまま証拠隠滅の為に捨てられるか埋められるのでは。

 優華の目には僅かにそんな恐怖が宿ったが、傷ついた心に僅かに残る警察官のプライドがそれを表出させなかった。

 前田はそんな優華を見てふっと小さく笑うとそっとその顔に自分の顔を近付けた。


「婦警さんはさっきまで処女だったから知らないと思うけど、男は一回出した位じゃ満足行かないんだ」

「……そ、そんな……」


 前田の言葉に優華の顔が絶望に歪む。前田は優華の背中を支えるようにして持つとそっと上半身を起こさせた。


「今日は色々勉強しただろ? もう子供じゃないんだから……こいつ等を充分に楽しませてから、だ」


 優華がはっと辺りを見渡すと野村、吉田、松永の三人が再びびんびんに立った肉棒を出して優華に迫ってきていた。


「い……いやああああああっ!」


 優華の悲鳴が空しく山に響いた。


 それからの優華も前田によってデジカメにしっかり収められていた。

 フェラチオをしながらバックを突かれる優華。騎乗位で前を突かれる優華。再び顔面や制帽、制服にさっきよりも多めに白濁液をかけられる優華。口と肛門と性器から白濁液を垂らす優華……。

 男達にとっては天国のような、優華にとっては地獄のような宴は優華の意識が飛んでしまうまで続いたのであった。


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