婦人警官 制服の為に ―婦人警官開放―
13 整理
「はあ、はあ、はあ、はあ……ああ……」
「はあ…………」
コンクリートに仰向けで横たわる婦警が2人。2人ともぐったりとしながら肩で息をしていた。
「最後に随分燃えたなあ、真理子ちゃんに優華ちゃん」
そんな2人に松永が労いの言葉のような言葉をかけた。二人は頷きもしない。
無反応の2人ににやっと松永は笑うと顔が自分の精液にまみれている優華にそっと歩み寄った。そしてその顔の前にしゃがみ込むと硬度を失い、しんなりとしたペニスを差し出した。
「最後の最後。奇麗に舐めてくれよ」
「…………」
目の前に差し出された精液が絡みついたペニス。優華は疲れきった様子のその顔を少し起こすと何の抵抗もなくその先端を咥えてちろちろと舐めた。
日常口にする食品とは全く違う、なんとも言えぬ味が舌に広がる。
屈辱の味、凌辱の味か。いや、違う。
尊敬している先輩があんな風になり、自分も訳がわからないままで歯止めが効かない行動を起こし、今まで見た事のない一面を見た解放の味、あるいは諦めの味……。
「ま、真理子ちゃんも奇麗にするんだな」
野村も自分のペニスを真理子に再び咥えさせてその舌で拭わせていた。真理子も嫌がる事はなく、丁寧にその後片付けをした。
ピッ。
「……いい感じで撮れてるぜ。フェラチオをする精液塗れの優華ちゃん」
後片付けをする婦警の姿も松永はデジカメに納めた。すると、
「ちょっと貸してくれ」
と、前田が松永にデジカメを貸すように手を伸ばしてきた。
「へーい。何か?」
「シャッターチャンスだ」
そう言いながら前田は2人が一つのファインダー入るようにアングルを取るとデジカメのシャッターを切った。フラッシュが一瞬の閃光を飛ばし、二人の姿が切り取ら
れる。
前田は切り取られた姿が映る液晶画面を見るとうんと一つ頷いた。
「いい写真が撮れた」
「なんすか?」
優華にペニスを舐められたまま、ひょいとデジカメを覗き込むように松永が顔を動かした。そこには白濁液に汚れた「防犯」と書かれた腕章をつけた二人が男二人のペニスを舐める姿が、そしてその背後には警察署の建物までが入った画像が画面に浮かんでいた。
「はははっ、こりゃいいや。アイコラでもこんなに上手くいかねえぜ。ほら、優華ちゃん」
すぽっと優華の口からペニスを引き抜くと松永は彼女の目線の高さにしゃがみ、デジカメの液晶画面を見せた。
「………………」
優華は光のない目でそれを見たが全くの無反応。醜態に目を背ける事すらなかった。
犯罪者にレイプされる。警察官としては最悪の行動だが彼女には最早それに嫌悪したり絶望したりするだけのプライドはなかった。
自分は警察官、婦人警察官。強いプライドと正義感で今まで動いて来た。
初めてこの4人にレイプされた時、どんなに体を蹂躙されても心だけは強く持ち、強い心だけは持ち続けた。体を力づくとは言え許し、男達のいいなりになったのは人質のように取られた老婆がいたから。
言い訳にもならないがその心がそんな理由付けもしてくれた。
しかし、そのまま言いなりに先輩を巻き込んだ。その先輩が婦人警察官と言う事を忘れ、レイプを楽しむように乱れた姿を見た。そして言いなりに先輩と体を共にした。
理由はない。あえて言うなら先輩への尊敬、いや、愛情がそうさせた。自分と同じような境遇を先輩と共にしたい、先輩のレイプされる姿が見たい、真面目で優秀な先輩の乱れる姿を……。
そこにはもう正義感や婦人警察官のプライドはない。
ただ、自分が求める物を得たいと言う人間の動物的な欲望、ただそれだけがあった。腕についた防犯の腕章。その欲望の為なら犯罪が起きてもどうって事はない。むしろ今の自分のその腕章は用を成さないブレーキのように滑稽な物に見えた。
そして、そんな変わり果てた心を持つ婦人警官の制服を着た女の姿。欲望に突き動かされた自分の姿、本性を見せた先輩の姿がこの液晶画面に浮かんでいる。
仕方ない。
優華はそう思ってその画像を眺めていた。
「へへっ、じっと見てる……やっぱり先輩が咥える姿に感じてるのか? 優華ちゃん」
松永はデジカメをポケットに入れるとペニスをズボンの中に収め、ジッパーを上げた。
「……っと、前田さんはいいんすか? 奇麗にしてもらわなくても」
「ああ。もう拭いた」
見ると優華のロングブーツに白い筋がいくつも見えた。ロングブーツでペニスの精液をぬぐったようである。
「……さすが……ん?」
松永はふと真理子を見ると、拭い終えた野村がペニスをズボンに収めている様子が見えた。しかし、吉田はまだペニスを出したまま、真理子に拭わせようとはしていなかった。
「吉田は? 真理子ちゃんに奇麗にしてもらわねえのか?」
「いや。俺はこっちに……」
そう言うと優華に歩み寄り、ごろんと仰向けに引っくり返させた。そして彼女の脚を突然M字に開かせた。
「?」
「前田さんがいつもやってた……一度、やってみたかったんだ!」
そう言うと正常位の形にすると自分のペニスを淫裂に深く差しこみ、くっと下半身に力を込めた。
「おっ」
シャーッ。
優華の子宮内に吉田は放尿を始めた。優華の体内に精液とは違った温もりのある液体が注入される。
「………………」
優華は全く反応しなかった。二度目と言う事もあるがこれで自分の中に入れられた精液が洗浄され、妊娠の危機がなくなる事を思えば。
男達に何をされても、男達に何をしても優華は機械のようにただそれに応えるだけで勤めて無感情になっていた。
吉田の尿で優華の下腹が徐々に張っていく。子宮に小便がどんどん満ちて行っている事が感覚的にも見た目にもわかっていった。
「……」
放尿の快感と婦人警官を蹂躙する征服感に顔を緩める吉田を前田は何も言わずにじっと見ていた。
なにをしているんだ。
その眼差しにはそんな事を言いたげなある種退いた傍観者のような物があった。そこには今まで吉田を使う立場のリーダーとして上から下を見下ろす格好のような余裕はない。
それどころか、同じ立場でライバルのする事を見る焦燥と嫉妬にも似たような感情が僅かに出ているようにも見えた。
「……前田さん?」
黙り込む前田に松永がちらっと彼の方を見る。松永には難しい事はよくわからないが前田がそんな眼差しを吉田に向けている事が直感で感じられた。それと同時に松永の背筋にすうっと冷たい物を覚えた。
「…………」
そしてこの沈黙になぜか危険な香りをかぎつけた。今まで強盗や傷害、そしてレイプ、婦人警官までレイプをしてきた松永だが、初めて一線を越えた時は別として、自分のした事、仲間がした事や態度に危険な香りを感じた事はなかった。
なぜかわからないか、とにかくヤバい。
松永は凌辱写真のシャッターチャンスだと言うのに手にしていたデジカメを吉田に向ける事なく、そっとポケットに押し込んだ。
「……っつ……っと」
放尿が終わったのか、吉田の口から溜息のような息が一つ、まとめて吐き出された。
ぬぷっ。
しんなりしたペニスが引き抜かれると優華の淫裂から堰を切ったように黄色い液体と白濁液が流れ出てきた。
「へへっ、ヤルより気持ちいい……野村もどうだ? 真理子ちゃんに」
「ま、真理子ちゃんは生理中だからやらなくてもいいんだな」
「そうだな! でも、本当に気持ちいいぞ! 前田さんが必ずやってたのもよくわかるくらい」
「……そうか、行くぞ」
前田はさっと吉田や松永に背を向け、屋上の出口に向かった。吉田は慌ててペニスをズボンに納め、松永と野村と共にその後について行った。
「今日はどこに? またパチンコ屋?」
「慌てるな、吉田。まず下見だ。今回はデカイからな」
「か、金がいっぱい入るんだな」
「…………」
それぞれが勝手な事を言いながら、一番饒舌なはずの松永は黙ったままだったが、屋上からその姿を消して行った。
キィィィィィ、バタン。
屋上のドアが軋みながら閉まり、冬の冷たい風が吹き抜ける音だけが屋上を包み込む。
「……優華」
今までの騒がしさから一転、寂寥すら感じる静かな中、ぽつりと真理子が口を開いてゆっくり体を起こした。
「…………先輩」
優華の股間からは子宮に出された尿が岩の隙間から流れる涌き水のようにとぷとぷと流出し、ほのかに湯気を立たせていた。
そんな優華に秘所から垂れ流された白濁液を内股につけた真理子がその気持ち悪さにに関わらずそっと彼女に四つん這いで歩み寄った。
「……よく頑張ったね……あんな酷い目に遭いながら……」
「い……いいえ……あの…………」
仰向けで足をだらしなく開いたままの優華。子宮から流れる尿でまるでおもらしをしたような状態である。
そんな優華に真理子の口から出た先輩が後輩にかけるような優しい労いの言葉。
いつもの真理子先輩に戻っている。
そう感じた優華は忘れていた羞恥を思い出し、白濁液に濡れる頬をかあっと赤く染めた。
戸惑い、どう返事を返そうかと困っているような優華の様子。真理子はこくっと小さく頷いた。
「……ごめんね」
「えっ?」
「優華を守れなくて……優華があんな獣に襲われているのに……」
「い、いいえ!」
むくっと優華は起き上がり、真理子と同じ目線の高さになるように座った。
「私が悪いんです……元々は……お婆ちゃんの殺人事件を止められなかった事や……デジカメで撮られた写真をネットに流すって言われて……怖くなって……先輩に薬を飲ませたり……あいつらの暴走を止めれなくて……」
「いいの。あいつら、こうなるようにならざるを得ないように優華を追いこんでいったんだから……気にしなくていいの……」
「そ……そんな……私が一番悪いのに……婦人警官として……」
「優華は悪くない。あいつらのひどい仕打ちに耐えたのもあたしの命を救いたいからだったんでしょ……『被害者』に対して体を張るのは警察官として立派な行動よ……」
「……先輩っ……!」
薬を盛られ、レイプされても優華を許す先輩。優華は頭を垂れ、肩を軽く震わせた。すると顔についた精液がつっと垂れ、ぽたっと露になった乳房に垂れた。
真理子はそっと乳房に落ちた優華の精液を指で拭い取った。
「それより……あたしよ…………あたしのヘンな所、優華に見せちゃったし……」
「あ……」
ふと顔を上げる。真理子は一つ溜息をつき、指についた精液をそっとなめていた。
「あたし……外でヤラれると……本当、見境つかなくなるの…………あんな風に男を求めて……勤務中なのに……そして……」
薄く笑ったままで真理子は優華に顔を寄せた。
「優華まで巻き込んだ。普通の女の子であたしみたいに変な女じゃない優華を……性欲を抑えきれず、その為に何の罪もない人間を巻き込んで……あたしの方が警察官、ううん、婦人警官失格よ……」
「……ち、違います!」
はっとした優華がそばにある真理子の顔に振り向いた。
「確かに……私は前に私は普通で先輩に変態とかって言いました……先輩を軽蔑しました……でも実際に先輩のそんな姿を目の当たりにして……よかったなって思って……」
「よかった? あたしがヤラれて?」
「違います! その……そうじゃなくって……」
優華の視線が真理子の顔の辺りを泳ぐ。
「ずっと真面目で奇麗な先輩に憧れて尊敬してきました。多分、前に変態ってきつい事を言ったのはその反動だと思うんです。私なんか絶対に手が届かない追い付かない先輩だからつい許せなくなって……でも……実際に見ると先輩も普通の女の人と同じなんだ、私と同じなんだってわかって……」
「普通の女だったらもっと抵抗してる。あたし……喜んで受け入れていたような所も……普通じゃないのよ」
「そうかもしれませんけど……私も……その……先輩が……レイプされる所を見ていて……全然嫌って感じなくて……だからあの……先輩を変態って言うほど私も普通じゃないです……それに……せ、先輩とあんな事をした時、あいつらが見ているのに恥かしいとか思わなくって……えっと……」
優華は自分で何言っているのかわからなくなった。このレイプの一件は先輩は悪くない、先輩は変態じゃなく、自分も似たような者、それを言おうとしているのだが。
説明したいのに上手くできない。もどかしさで一杯の優華に真理子は小さく笑った。
「……もういいわ。普通か変かとか誰が悪いかなんかそんなのどうでもよくなくなっちゃった……ねえ、こんな変な先輩だけど……これからも一緒に仕事してくれる?」
「……はい。と……言うか……」
ふと、はにかむように優華は俯き、一つ頷くと真っ直ぐ真理子の顔を見据えた。
「先輩とでないと一緒に仕事をしたくありません……これから何年も……どこにいっても……ずっと……私にとって先輩が最高の婦人警官ですから……」
「……可愛い、優華。こんな可愛い後輩持って、あたし、幸せよ」
「……先輩、私も先輩の後輩でよかったです……」
2人がくすっと笑いあうと真理子はそっと優華のまだ精液に塗れた頬に顔を寄せ、舌でそれを舐め取り始めた。
「あんっ、先輩……」
優華が少し甲高い声を上げた。尿に濡れた優華の秘所に再び彼女自身の体液が浮き出し始めた、その時、
「定時連絡、定時連絡。Aブロック応答願います」
真理子の無線機から声が聞こえてきた。
「……定時連絡です……」
「さっきは優華がしたから今度は……」
真理子は無線機を手にし、優華をきゅっと抱き締めながら無線機に言った。
「Aブロック桜井巡査です。特に以上はありません。もう少し回ってから帰還します」
「了解」
ざっと無線が切れる。真理子はふふっと小さく笑った。
「……優華の体を奇麗にしてから署に戻ろう。署は目と鼻の先なんだし」
「…………はい。先輩も奇麗にしますね……シャワーがいらないくらいに」
2人はもう一つくすっと笑いあうときゅっと抱き締め遭い、コンクリートの上に横になった。そして唇を重ね、優華は野村の精液が残る真理子の口の中を丁寧に舐めていった。
「はあ……」
しばし、優華の舌に自分の口の中を舐めさせた真理子はそっと優華の唇から離れ、優華の頬や顔を丁寧に舐め回した。
「んっ、くすぐったいです……先輩……」
目を細める優華。すると真理子の背中に回した手をそっと彼女の秘所に伸ばした。
「あっ! 優華っ!」
びくっと真理子の体が震える。優華はふふっと小さく笑った。
「先輩はここが一番汚れているから……奇麗にしますね……」
「優華……積極的に……なって……んんっ!」
再び下半身から波のようにやってくる快楽に真理子の足が悩ましく動き、優華の足に絡みつく。すると前田の精液がついた優華のロングブーツが真理子のロングブーツと擦れ合い、白い水溜りが拭い取られ、消えて行った。
2人の「みだしなみ」は今、始まったばかりだった。
「あの質屋を襲う」
しばらくして、前田達4人が乗った自動車が街の中心部にある交差点の信号で止まった。そのそばには一軒の宝石店が店を構え、いつ来るとも知れぬ客を待ち構えていた。運転席の前田はちらっと店の方に視線を流しながら淡々とそう言った。
「し、質屋……そんなにデカイ山なのかな?」
「バカ。今の質屋はブランド物や宝石が一杯なんだぞ! 本当にデカイ山だぞ!」
後部座席に座る野村の疑問に吉田がにやっと笑って説明をした。おびただしい数の金銀、宝石、現金があの一軒に集まっている。それを奪うと言うだけで期待に身震いを起こしているようである。
「が、頑張るんだな」
野村は理解したのかうんと頷きぐっと力を込めた。
「…………」
だが助手席の松永は黙り込んだまま。盛りあがる2人とは一線を画しているようにぼーっと宝石店を見ていた。
吉田は助手席と運転席の隙間から顔をひょいと出した。
「やっぱり景品交換所とか空巣みたいにチマチマやってるんじゃなくてこういうドカンと大きい所をやった方が取り分が大きいですね!」
「……そうだな……しかし、それだけ慎重にしないとな。だから警備体制を調べたり、1週間ほど店を張って客の入りや警備会社や警察の巡回を調べないと……そのなかでも」
その時、信号が青に切り替わった。前田は車を発進させ、交差点を質屋のある方向に曲がり、裏道に回り込み、ビルの裏側にそっと車を止めた。
「この店の裏口が重要だ。ここから最後に出てくる店員を脅して中に入るからな」
「なるほど……あんなドア、いつものように破らないんですか?」
「空巣みたいに簡単に行く訳ない。ここは壊すより脅すだ……で……」
ちらっと前田は後部座席の吉田にルームミラー越しに視線を送る。
「吉田、野村と一緒にここで裏口を張ってろ。車はこれを使え」
「? 前田さん達は?」
「警備体制とかを調べる。少し時間はかかるが」
ターゲットを前にしても前田はあくまでも淡々と冷静でいた。優華のロングブーツに興奮していた横顔とは全く違う。
そんな前田に吉田はうんうんと頷いた。
「わかりました。じゃ、ここで張ってますよ。ところで……分け前なんですが」
吉田がその言葉を口にした瞬間、ぴんと車内に緊張感が張った。
「今までは前田さんが4、松永さんが3、俺が2、で、野村が1だったんですけど……もっと俺の分、多くなりませんか? 裏口で1週間も張ってるのはなかなかキツイし……」
吉田がそう言うと助手席の松永がルームミラー越しに吉田を睨んだ。吉田の顔はにやにや笑い、何か強みを持っているぞと言いたげな顔をしていた。
「…………」
前田は考えているのか、黙り込んだままだった。ハンドルを握ったり離したりを繰り返している。なかなか返事をしない前田に吉田はにやにや笑ったまま、ズボンから何かを取り出した。
「優華ちゃんをヤッた時の写真、そして今の真理子ちゃんの写真、俺も撮っていたんです。実は」
「! いつの間に!」
それは掌サイズのデジカメだった。前田と松永が写真を撮ったりレイプに熱中している隙にひそかに撮られていたようである。
松永は慌てて振り返り、吉田に手を伸ばそうとしたその時、前田がそれを手で制した。
「わかった。私の取り分を減らして3・3・3・1でどうだ?」
「はい。ちゃんと分け前が来たらこれは前田さんにあげますよ」
「…………」
前田はちらっと松永に視線を送るとシートベルトを外し、ドアロックを外した。
「じゃ、頼むぞ。取り分増やしたんだからしっかりするんだぞ」
「はい」
「…………」
そう言うと前田は車を降り、すたすたと歩き出した。松永も遅れて車を降り、その後をついて行った。
「……いいんすか?」
前田に追い付き、車から大分離れた所で松永が彼に問い掛けた。前田は表情を変えず、一つ頷いた。
「ああ。あれで納得したんだ。まだいい。全部くれて言うよりもな」
「吉田のヤツ、俺達を脅すって……ふざけやがって。多分、ハッタリっすよ」
「いや、そうでないかもな……しかし、変に自信を持ったみたいだしな……そろそろ潮時だな」
潮時。その言葉を聞いて松永はごくりと生唾を飲みこんだ。
言葉を切った松永に前田はふっと薄く笑いちらっと松永を見た。
「とにかく、あと1週間だ。その間に片付けるぞ」