婦人警官 制服の為に ―婦人警官開放―

8 性分

 真理子は前田の顔か首を切りつけようとさっと剃刀の刃を彼に向けて下から上へと腕を振り上げた。

 ひゅっ!

 空気を切る音。真理子の手には何かが当たった衝撃が僅かに伝わった。

 次の瞬間、前田の頬からは鮮血が――滴る事はなかった。


「えっ」


 剃刀を立てられ、しかも頬をかすめたはずなのに全く動じていない。それどころかダメージも何も受けていない。
 明かな誤算を前に一瞬、呆然に近い無防備な表情を真理子は浮かべた。前田はそんな真理子にニヤッと笑うと振り上げて伸びきった彼女の右手首を左手で掴んだ。


「ああっ! 離しなさい……!」


 右手を上げた状態で拘束され、いつの間にか左手も彼の右手に掴まっていた。社交ダンスのように向かい合う二人。前田は勝利者の笑みを見せながらそっと彼女の顔に自分の顔を近付けた。


「剃刀は替え刃だけの剥き出しじゃないとナイフみたいに人は切れない。このT字のホルダーがある場合は毛を剃るように肌に密着させてスライドさせないと桜井巡査の考えたようにはいかない。だから『安全剃刀』って言うんだ!」


 前田はそう言うと真理子を突き放すようにぽーんと突いた。


「きゃっ!」


 片足だけブーツが履かれた半端な足下は軽く突かれた体をとどめ切れなかった。よろよろとよろめき、前田に向かい合うように立っている松永の体に背中から持たれかかった。


「お帰り。そんな物騒なもん持ってんじゃねえよ!」


 一瞬、力が抜けた真理子の手から剃刀を奪い取り、ポイとそれを投げ捨てると背後から肌蹴ているシャツと引き上げられたブラからこぼれている真理子の両乳房を掴んだ。


「嫌ああっ!!」

「あは、乳首ビンビンのままだ。全然収まってね―や」


 そして柔らかな乳房を揉み、人差し指でこりこりに固く立った真理子の乳首を摘んだ。固すぎず柔らかすぎず。松永にとって発情した女の乳首はこれ以上ない玩具だった。

 玩具で遊ぶ子供のように乳首を松永が弄び出した瞬間、真理子は両胸を掴む松永の手を掴み、体を振ってその手から逃れようとした。しかし、その程度でお気に入りの玩具を手に入れた松永の手が振り切られるはずもなく、同時にあがった悲鳴とも言えるような声も人通りのない真昼のビルの屋上から鉛色の空に解け消えていった。

 真理子は嫌々するように首を激しく左右に振った。その時、彼女の揺れ動く視界に優華の姿が入った。

 優華はパンティとパンストをロングブーツまで下ろされ、地べたにぺたんと座って足をM字に開いたままの状態で呆然と真理子の姿を見ていた。彼女を抑えていた松永は自分で弄ぶのに夢中なようである。


「逃げて! 優華、逃げて!」


 拘束が甘くなった優華に真理子は叫んだ。前田に突然襲いかかったのは、ここまで屈辱を与えた男に一矢報いたいと言う思いもあったのだが、それ以上に自分に注意が向いている隙に優華をこの場から逃れさせようと言う意図があった。先輩である真理子が可愛い後輩の優華の為、最後に抱いた淡い期待だった。


「…………」


 ところが優華は逃げるどころか下ろされたパンストやパンティを上げる事すらせず、じっとその場を動かないで真理子を見ていた。まるで面白い映画やテレビの番組を固唾を飲んで見ているように。


「何してるの! 優華! 今のうちよ! 逃げるのよ! 逃げなさい!」


 体を振って頭を振り、制帽が脱げ落ちて半狂乱で叫ぶ真理子。それでも優華は動かなかった。

 腰が抜けて動けないようではない。明かにに動こうとしていない。

 なんで、どうして逃げないの。今、拘束されていないのよ。

 剃毛の時に秘所を濡らした事や今、逃げようとしない事。真理子は完全に把握していたと思っていた後輩の優華がこの一時間にも満たない短い時間の行動で全くわからない存在になっていた。


「うっせえなあ!」


 すると、彼女の胸を弄ぶ松永がその耳触りな声に少しムカついたのか、彼女を胸で抱えたまま力ずくにそばの柵に抑えつけた。

 ガシャン!


「あうっ!」

「少しは黙れよなあ……!」


 ギリギリと柵に抑え付けられ、真理子はその痛みに顔をしかめた。


「……ゆ……優華ぁ……」


 それでも真理子は優華に逃げるように言った。だが、真理子の苦しむ姿、声にもまだ優華は動かずじっと見つめ続けた。

 ちらっと動かない優華を片越しに見た松永はにやっと笑い、真理子の耳元にそっと口を寄せた。


「逃げたくないみてえだぜ。きっと先輩がヤラれるのを見たい……」

「そ……そんな訳! あの子は……真面目ないい子で……」

「外でいじられて乳首おっ立てる変態婦警じゃねえって? 確かめてみようや!」


 そんな短い会話の直後、松永はさっと右手を真理子の胸から引き抜き、下ろされた真理子のパンティに手を伸ばした。そして、その股に当たる部分に張られた血染めのナプキンを掴み、引き剥がした。


「触らないで! そんなの……」

「少し黙ってろ! あんまり叫ぶと警察署に聞こえちまうぞ!」


 松永に言われてちらっと柵越しにビルの外を見ると、相変わらずそこに警察署の建物が見えた。同時に彼女の脳裏に同僚の男性警官や上司の姿が浮かぶ。


(み……みんな……)


 真理子の目からじわっと涙が浮かんだ。


「ちょっと黙ってろよ!」


 その時、松永が手にしていたナプキンを真理子の口に押し込んだ。


「ふひゃあっ!」


 自分の下り物が染みたナプキンを口の中に入れられる。突然の異常な行動に真理子は鳴き声にも似た声を上げ、一瞬、体が氷ついた。

 当然、真理子は吐き出そうと口を動かしたが、突如、別の方向から別の手が現われ、真理子の口を塞いだ。


「か、勝手に吐き出しちゃダメなんだな」

「お、野村、復活したか!」


 真理子にフェラチオされて骨抜きの恍惚状態になっていた野村が突如動き出し、真理子の口を塞いだのだ。力任せに口元を抑えられ、真理子の顔が歪む。


「野村、真理子ちゃんに帽子を被せろ。やっぱ、これがないと婦警さんじゃねえしな」

「わ、わかったんだな」


 野村は右手で口を押さえながらそっと足元に転がる真理子の制帽を拾い上げてそっと彼女の頭に被せた。


「ふぐっ! んんんん!」


 のん気に真理子に婦警の体裁を整えさせる野村と松永。それに対して口を塞がれた真理子は呼吸するのに精一杯。
 もっと楽に呼吸したい欲求で真理子は歯を食いしばって野村の手を振りほどこうと顔を左右に振った。

 激しく動くせいでナプキンに染みていた下り物が彼女の舌に当たり、そこから屈辱の味が頭に突き刺さる。

 松永は全身で抵抗らしくない抵抗をする真理子ににやっと笑い、ばっと紺色の制服のスカートを捲り上げた。

 パンスト、パンティを引き下ろされもろ出しとなった血まみれの真理子の秘所が再び露になる。冬の冷たい空気に高潮した秘所が晒されて真理子は下半身に取り肌が立った。


「んんんんんっ!」

「ケツ、突き出せ! 真理子ちゃん!」


 松永は真理子の腰と両手を一緒に両手で掴み、ぐいっと彼女のヒップを自分の方に突き出すように引っ張った。そして、素早く自分のズボンのジッパーを下ろし中から彼のいきり立ったペニスを出した。


「ほーら、真理子ちゃんのお陰でこんなんになったぜ……」


 松永は固く膨張したペニスの先端でちょんちょんと真理子のヒップに突付いた。すると、その先端が濡れているのか僅かに冷たさを真理子のヒップが感じた。


「ひゃあんんっ! んんんんんっ!」


 儀式的な松永の動き。真理子に初めて男を体に受け入れた時のような緊張や恐怖が襲う。


「へへ、本当のケチャマンだ……濡れ濡れなんだよなあ」


 生理の血や下り物で濡れる真理子の秘所の淵を松永はペニスの先端でなぞり、その濡れ具合を楽しんだ。ぞぞっと真理子の下半身に悪寒が走る。

 松永はペニスの先端に着いた真理子の血を見てニヤッと笑うとぺしっと彼女のヒップを一発叩いた。


「じゃ、楽しませてやる! 外でやれるんだ! 燃えるんだろ!」

「んんんっ! んんんんんっ!」


 真理子は僅かに首を横に振ったように見えたが、野村に抑えられているせいで頷いたようにも見えた。
 そしてその刹那、野村はぐっと一歩、真理子に背後から迫り、棍棒のようなったペニスを秘唇に押し付けた。

 ぐぷちゅう! にゅぷにゅぷ……


「んんんんんんっ! んんんんんんんっ!!!」


 下り物と血が愛液のように音を立て、真理子の中に犯罪者のペニスがゆっくり挿入されて行く。真理子はびくん、と体を僅かに痙攣させ、背中を弓ならせて曇り空にくぐもった悲鳴を飛ばした。


「へへっ、どんどん入ってく……濡れてるのは下り物だけじゃねえだろ?」

「んっ! んんんん!」


 僅かに真理子が首を横に振る。松永はそんな真理子の反応を楽しむようにじっくりとペニスを挿入して行った。そして、ついに真理子のヒップに松永の陰毛がくすぐるようについた。


「奥まで入ったぜ……真理子ちゃん」


 松永の言葉に真理子は全くの無反応。故障した機械のようにただ柵に持たれかかってヒップを突き出して立っているだけだった。
 松永はぱっと彼女の両手を解放し、すぐに両手で彼女の恥骨を抱えこむように持った。


「じゃ、始めるぜ」


 そう言うとゆっくりと腰を前後に揺らし始めた。


 にゅぷ、ちゅぷ、ぐちゅ……


 松永の腰が揺れる度に真理子の秘所とペニスが擦り合わせられ、下り物が淫音を立てる。真理子は何かを否定しようとするようにきゅっと目を閉じ、僅かに首を横に振った。


「ま、松永さん、こ、この変態婦警さんの具合はどうなんだな?」

「……最高だ。ヤリマンのクセにガバガバじゃねえし。今までヤッた女で上位のモノ持ってるぜ!」

「だ、だからいろんな男とやれたんだな」 


 野村とのやり取りに松永はにやっと笑い、腰の動きを徐々に早めていく。


「んんんっ! んんんんん!」


 真理子は自由になった手を柵にかけ、曇り空や警察署に向かってくぐもった声を上げ続けた。松永の腰の動きと一緒に彼女の体も前後に揺れ、露になった乳房も揺れる。


「ペース、上げるぜ! 気持ちいいだろ!」


 ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ!


「んんん! んんんんんんんんんんんんんんんんんん!!!」


 ペースが上がると共に下り物が奏でる淫音もそのペースが上がり、真理子のくぐもった声の調子も上がっていった。
 そして、早い調子でペニスが挿入される秘所からは下り物がだらだらと漏れ、真理子の内股全体を濡らし始めた。

 

(それにしても)


 松永に挿入され、くぐもった悲鳴を上げる真理子を前田はしっかりとデジカメに収めていた。その顔、肌蹴た制服、挿入される秘所。

 それらを見た前田は思わず苦笑いを浮かべた。


(生理の下り物だけであんなに濡れるか?)


 松永のペニスを受け入れやすくしようと励んでいるかのように真理子の秘所からはどんどん赤い液体が漏れ、濡らしていく。しかし、血してはちょっと粘性があるようにも見える。


(……青姦好きの変態婦警、本領発揮か)


 そう思いながら松永と合体する真理子をもう一度デジカメに収めた。そして、ふと二人から目を離してそのそばに座りこむ優華を見た。

 優華は真理子がレイプされる様を相変わらず見ている。ただ、顔は少々上気し息遣いも何となく荒くなっているように見えた。


(……目覚めて来てるな……)


 尊敬する先輩が生理中のナプキンを口に入れられ、しかも下り物を垂れ流させながらレイプされる。

 これ以上ない屈辱的な凌辱を前にして優華は驚愕や驚きと言った物ではなく、興奮を、しかも性的な興奮を感じているようだった。

 その様子は真理子がフェラチオをしていた様子を見た以上に強い興奮に見える。


(桜井巡査の凌辱を見せれば崩れると思ったが……案の定か)


 恐らく制服の下の乳首はいきり立ち、自分ではどう処理をすればいいのかわからないほどに興奮している。
 ちょっと知った女ならばその手を毛が全て剃り取られ、赤く充血して露になっている割れ目に入れるのだが、恐らく、そんな経験がないせいでただ呆然としているだけ。


(もう……煮詰まりつつあるな……クリトリスおっ立てて男を待つ……ん?)


 そんな優華にそそっと泥棒のような忍び足で近付く影があった。


(…………吉田……か)


 前田は優華から目を逸らし、再び松永と真理子の方に目をやってデジカメのシャッターを押した。


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